隣人
まただ。流されてしまい関係を持ってしまった。同じ事を繰り返し、同じ様に自己嫌悪に陥る私の横では裸のままで眠っている男がいる。
「もう行くから起きて」
「……ん」
「おーい。起きろー」
「俺…オフ。まだ寝る」
その言葉を最後にまた眠りに落ちてしまった。もう起こしている暇はない。
私は仕方なくテーブルにメモと合鍵を置き、施錠をして部屋を出た。どうせ隣なんだし目が覚めたら勝手に自分の部屋に帰るだろう。
そんな事より、会社に行ったら確実に綾から質問攻めにあうはず。それを思うだけで胃が傷んだ。なんて言い訳すればいいのだろうか。
*****
昼休み。私は会社近くの定食屋で綾と向かい合っている。ここを選んだ理由は女子社員があまり食べに来ない場所だから。
沈黙のまましょうが焼き定食を食べる2人。
その沈黙に耐えられず私は重い口を開いた。
「昨日は途中で帰ってごめん」
「まーいいけど。それより私が聞きたい真実は1つよ」
「…なに?」
「九条奏多とは、どういう関係なの?」
「実は…」