Voulez vous du chocolat?




「………………ッ!!!?」




突然真後ろから聞こえた声。


心臓が弾けそうだ。



そして、この声……!




「……神無月君…………!!」


「どーも、鹿野サン。何してんの?」




ゆっくりと振り返ると、板チョコをかじってる神無月君。


そして視界の端に写ったドアは、完全に開いていた。



「何って……見たらわかるんじゃないの?
 チョコレート作ってんの!」


「え、作ってんの!? そうは見えなかった……」



まるで悪気のないように驚く神無月君。



「鹿野サン、意外と不器用なんだね」


< 4 / 21 >

この作品をシェア

pagetop