ナナイロのキセキ
「本気にしてないかもしれないけど、オレ、本気だから。」

「あ、あの・・・。」

いつもと違う様子に動揺し、私はそのまま固まってしまう。


(ど、どうしよう・・・。)


その時、後ろから私を呼ぶ有馬さんの声がした。

「牧野さん、次の予約入ってるから急いでくれる?関口さん、延長だったら私が変わりますけど。」

「・・・いや、いいです。じゃあまたね、牧野さん。」

そう言ってさっとスーツのジャケットを羽織ると、関口さんは何事もなかったかのようにお店を後にする。


(びっくりした・・・。)


好きでもないのに、迷惑に思っているのに、関口さんに動揺してしまった自分に後悔する。


(こんなことで、振り回されないようにしないと・・・!)


そんなことを考えながら、私は途中ではっとする。

「あ!有馬さん、ごめんなさい、次の予約って・・・。」

「あー、うそうそ。ナナちゃんの次の予約は30分後だよ。」

「え?」

「なんか、様子が変だったから。」

「あ・・・。すみません・・・。」

「ううん。それは全然、いいんだけど・・・。

坂下さんとのケンカ原因って、もしかして関口さん?」











< 111 / 261 >

この作品をシェア

pagetop