ナナイロのキセキ
小一時間ほどカフェで休憩をすると、私たちは観覧車に乗りに行くことにした。

夕暮れの、夜景がキレイな時間帯だけに、列に並んでいるのはカップルだらけ。

20分ほど待ったところで、私たちの乗る順番になった。

亮一さんが先に乗ると、外にいる私に手を差し出したので、その手をつかんで中へと入った。

隣に座ろうかと悩んだけれど、結局私は向かい合わせになるように座った。


(なんか、緊張するな・・・。)


観覧車自体が久しぶりだし、密室で二人きり、というシチュエーションに、私の鼓動は早くなる。


(キスとか・・・されるのかな。)


夜景のキレイな観覧車。

カゴの中には二人きり。

定番のシチュエーションに、定番の流れを想像してしまう。

私はひとり、そわそわと、景色に見入っているふりをする。

「・・・緊張してる?」

向かいに座る亮一さんは、足を組み替えながら私に尋ねる。

「い、いえ・・・。」

反射的にそう答えたけれど、私は内心ドキッとした。

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