ナナイロのキセキ
ちょっとほっとする私。
でも、緊張の原因はそれだけじゃなくて。
(坂下さんが目の前にいるっていうのも、結構な原因なんだけど・・・。)
ちらりと目の前のひとを見る。
(やっぱり、かっこいいな・・・。)
坂下さんは、全く緊張していないように見える。
(うう、誘ってきたのはそっちなのに。なんかずるい。)
私は、来店直後ほどではないものの、相変わらずの緊張感が続いていた。
目の前では、坂下さんが、ウエイターに何かを告げている。
(・・・?)
ほどなくして、先ほどのウエイターが、2人分のおはしを持って現れた。
「お待たせしました。」
(えっ!!おはし!?)
私は、戸惑いながらおずおずとそれを受け取る。
坂下さんは、「どうも」と言って、早速おはしでサラダを食べ始めた。
「うん、やっぱり、はしの方が食べやすい。」
そう言いながら、パクパクとほかの前菜にも手を伸ばしていく。
(ええっ!?い、いいんだ・・・。)