ナナイロのキセキ
坂下さんは、どう思っているんだろう。

手をつないだり、したくないのかな?

告白のときは、耳にキスまでしてくれたのに。

幸せのなかだけど、もっと、近くに、触れていたいという気持ちが、

自分の中で生まれてくる。

好きな人に触れたい気持ちは、多分きっと、わがままなんかじゃなく。

それはきっと自然な気持ち。

だけど・・・。

どうしても、私は勇気を出すことが出来なかった。


しばらく歩いていると、かわいらしい移動ワゴン車のカフェが止まる、

花に囲まれた広場に着いた。

そのワゴン車を取り囲むように、いくつかのテーブル席がセッティングされている。

「なんか飲む?」

「はい!おいしそうだなって思ったんです。」

坂下さんが聞いてくれたので、私はカフェオレを頼むことにした。

「あ!このくらいは、私が出します!いつもおごってもらってるから・・・。」

「いいよ。気持ちだけで十分。」

そう言って、やさしく微笑むと、私の頭にポンと大きな手をのせた。

その表情に、ちょっとドキッとしてしまう。

「でも・・・。」

そう言いかけた私を椅子に座らせると、そのまま注文をしに行ってしまう。






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