君想い【完】
「ねえ、さりなが繁華街出入りしたり、変な男と歩いてるのって麗が関わってるの?」
「たぶん。」
「じゃあ麗がさりなを働かしてるって事?」
「でもさりちゃんは自分で動いてるみたい。麗がその手助けって言ってた。」
益々話が分からなくなる。
「ねえ、それぞれで出来るだけの事調べようよ。五神田麗ちゃんの周りを。ゆかと香代は学校の子に聞いて回れるじゃん?トシは裏の人とまではいかないけど、ちょっと怖い先輩とか知り合いいるでしょ?」
トシと香代はゆかの提案に頷いた。
「僕は?」
「純はお姉ちゃんがいるじゃない。あとさりなちゃん本人からの情報。」
そこまで頭が回らなかった。
一番身近にそういう事に詳しい人物がいた。
姉貴は、
僕の知っている中で誰よりも怖い。
「せっかく集まったけどこのままじゃ解決しないよ。」
「なんでゆかそんなに真剣に考えてくれるの?」
「早くさりなちゃんの事が解決すれば、純がまたゆかの所に戻って来てくれるでしょ?」
僕に笑顔を向けるゆかが怖かった。
悪意とか恨みとかそんなものはこもっていない。
曇りのない笑顔。
僕を信じている、
ゆかがまだ僕を想っている、
そのすべてが分かるようなまっすぐな笑顔。