君想い【完】
トシの家を出てからの足取りは重かった。
久しぶりにゆかに会って、
ゆかがまだ
今だに僕を想っていることを知った。
嫌なわけじゃない。
でも今の僕はゆかの素直な気持ちには絶対に答えられない。
ゆかと離れて、
さりちゃんのことだけを考えて、
さりちゃんのことだけを想ってきた。
想ってきたというより、
想うようにしてたと言った方が正しいかもしれない。
そんな僕の想い人の部屋は真っ暗なまま。
まだ帰ってきてはいないみたいだ。