君想い【完】


「姉貴!佐倉先輩に会わせて!お願い!」

「え?嫌だよ。大事な弟を薬中に会わせたくないよ。」

「お願い。明日1回だけでいいんだ。話が繋がるかもしれない。1人でとは言わない。トシもゆかも香代も連れて行くから。」


姉貴は腕を組んで僕を睨み付けてきた。


「1回だけだよ。明日ICEに連れて行ってあげる。危ない目に遭っても知らないからね。」

「覚悟は出来てるよ。」


薬にやられてまともに話が出来ないかもしれない。

答えてくれないかもしれない。


でもやっと見つけた話の繋がりを途絶えさせるわけにはいかない。


明日、仕事を定時終わらせて車を出してくれるらしい。

姉貴が来るまでの間、
僕が見つけた可能性を3人に話そう。


自分の部屋に戻ると、
隣りの家の電気が付いた。


さりちゃんが帰宅した。


窓が開く音がして、僕は窓際に腰を掛けた。


夜空を見上げながらきらきら星を唄っていた。


「まだ英語で唄えないの?」


僕の部屋の窓を開けて、
顔だけ出すと嫌な匂いが鼻についた。


「さりちゃんって煙草吸ってたの?」




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