君想い【完】
「榎本祥吾!体育委員でしょ?これ先生に持っていって。」
「純。いい加減祥吾でいいよ。フルネーム長い!」
「だなー。悪い悪い!」
「それにお前の幼なじみの彼氏だし。一応。」
少しはにかんで言う祥吾の笑顔は男の僕から見ても惚れてしまいそうな笑い方だった。
たぶん、ギャップってやつだ。
12月に入ると、学校中やたらカップルが増えた。
さりちゃん達も順調らしい。
週3回。
ベランダを渡って僕の部屋に来て、のろけ話を聞かされる。
それを全部聞いてあげる僕をたまに誉めてあげたくなる。
さりちゃんは僕の部屋が落ち着くらしい。
青や白で統一されていて、ベットと机、本棚とテレビ以外は特に何もない。
そんな空間が妙に落ち着くらしい。
その空間に花を咲かせ、ピンクオーラをまき散らしていく。
幸せそうな顔を見られるだけで、僕も幸せになれる。
もうそれで良かった。