桜の木の下で愛を歌おう
幼き恋
「るーなーちゃーん」
あたしが小学6年生の
桜のつぼみがつき始めた頃、
あたしが住んでる住宅地に
すごい名前の家族が引っ越してきた
和泉沢《イズミサワ》家。
その家族にはあたしより
二つ上の中学2年生の双子の男の子がいた
お兄ちゃんの、瞬姫《トシキ》
頭が良くて運動神経抜群の優等生
あたしの名前を呼んだのが
弟の、悠《ユウ》
いつもニコニコしてて
よく遊んでくれるのは悠の方だった
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