*花は彼に恋をする*【完】

「……。」

赤羽が翔英さんに対して

どんな風に話したのかはわからない。

でも…私はこの人に対して

あの日の事を『大丈夫』と言って

それ以上話さなかったから

多分最初から私の嘘とやせ我慢は

バレていたと思うけど

…これで証明されてしまった。


「…心配かけて、ごめんなさい。」

何て言っていいかわからないけど

謝罪を口にした私に

「…いや、謝って欲しい訳じゃない。
今回の事は俺も関係あるから
玲花に嫌な想いをさせてしまった上に
俺があの時駆けつけてやれなかった事が
悔やまれて仕方ない。」

と言った彼は

私に向き合うように立ち直した。

そして

「…でもそれ以上に…俺が
一番ショックで悔やまれるのは
玲花に『自分がいない方がいいのか?』
と、言わせてしまった事だ。」

と言い終えると同時に

私は彼にそっと引き寄せられ

……そのまま優しく抱き締められた。
































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