雪恋ふ花 -Snow Drop-
賢はわざと、ゆるゆると時間をかせいでいるようだった。
「おまえだって、何してるんだよ? 3週間前の週末、誰とどこ行ってた? 知り合いが見たんだってよ。スキーバスから男と降りてくるところ」
「それがどうしたの? パラレル滑れるようになりたくて、春さんに教えてもらってただけだよ。私はしてないよ。賢ちゃんを裏切るようなこと、何も。夜行バスで行って、次の日の夜には帰ってきたもの」
「まあ、今となってはどうでもいいけど。おまえ、あの日からおかしかったよな? 4人でスキーに行った時から」
「え?」