風の放浪者

「最後の最後に……仕方ない」

「苦労しますね」

「いや、慣れている」

 短い期間であったが、エリックという人物の性格は把握していた。

 その為、特に問題提起として発展には至らない。

 それに、これで真相が今以上に明るみになれば殺された学者達が報われる。

 いや、報われなければいけなかった。

 そして、聖職者達の真意はこれから試される。

 そう、再び嘘は付けない。
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