小咄
ちょっと前に、『LoveではないがLikeではあるだろう』と、自分で認めたところであるにも関わらず、やはりそれを深成本人から言われるとショックを受ける。
打ちのめされる六郎だったが、そんな彼に、深成は、きゅ、と抱き付いた。
「じゃあね。ちゃんとゆっくり休んでね。お休みなさい」
いきなりな抱擁に、六郎のHPは一気に回復する。
「あ、ああ! お休み、深成ちゃん」
すり減ったHPを補うべく、ぎゅ~っと抱き締め返す。
ちょっと深成が暴れた。
「く、苦しいよぅ」
「あ、ごめんごめん」
六郎にも、躊躇いなく抱き付いてくる。
ということは、六郎だって、少なくともLikeではあるわけだ。
つまり、好かれている。
そう思えば、俄然自信が湧く。
---うん、やっぱり深成ちゃんは可愛い。この可愛い深成ちゃんを、こんな野獣に渡せるものか!---
誓いを新たにする六郎だったが、腕の中の深成は、いきなり伸びた腕に攫われる。
「いつまでやってる。さっさと来い」
低い声と共に、真砂が深成を引き寄せた。
強く引かれ、深成はべりっと六郎から引き剥がされると、どん、と真砂の胸にぶつかった。
「いたたた。もぅ、乱暴なんだから~」
ぷぅ、と膨れながら見上げる深成を片手で抱き寄せ、真砂はそのまま部屋に入っていく。
だが大人しく従う深成に、六郎はなおも詰め寄った。
「駄目だ! おい君! 深成ちゃんを離せ!!」
真砂が振り返る。
心底鬱陶しそうな表情に、危うく心が折れそうになるが、六郎は先程蓄えたパワーを奮い起こして、深成の腕を掴んだ。
「深成ちゃんは、わ、私と寝る!」
やはり自らこのようなことを言うのは恥ずかしい。
六郎としては勇気を振り絞った宣言だったが、真砂は、ふん、と鼻で笑い飛ばした。
「馬鹿か。風邪っ引き野郎と一緒に寝る奴があるかよ」
「し、しんどいのは覚悟の上だ! 深成ちゃんのためなら耐えられる!」
「阿呆。てめぇのことなんざ、どうでもいい。こいつのことを考えろ。こいつのためだと言うなら、なおさら引っ込みやがれ」
「何故だ!」
「お前なんかと寝たら、こいつに風邪がうつるだろうが。そんなこともわからんのか」
ぐ、と六郎が黙る。
「そうなんだよね。だから、わらわは真砂のところに行くの。ほら、わらわは共同生活だし、皆にうつしちゃうかもだしさ」
「そういうことだ」
にやりと笑って、真砂が、ぱし、と深成の腕を掴んでいた六郎の手を払いのけた。
ベッドが二つしかない状態で、一人が風邪で熱があるのだから、今回の割り振りは、何らおかしいことはない。
一番いい振り分け方なのだ。
だがだからといって、このままみすみす深成が真砂の毒牙にかかるのを、手をこまねいて見ているわけにはいかない。
打ちのめされる六郎だったが、そんな彼に、深成は、きゅ、と抱き付いた。
「じゃあね。ちゃんとゆっくり休んでね。お休みなさい」
いきなりな抱擁に、六郎のHPは一気に回復する。
「あ、ああ! お休み、深成ちゃん」
すり減ったHPを補うべく、ぎゅ~っと抱き締め返す。
ちょっと深成が暴れた。
「く、苦しいよぅ」
「あ、ごめんごめん」
六郎にも、躊躇いなく抱き付いてくる。
ということは、六郎だって、少なくともLikeではあるわけだ。
つまり、好かれている。
そう思えば、俄然自信が湧く。
---うん、やっぱり深成ちゃんは可愛い。この可愛い深成ちゃんを、こんな野獣に渡せるものか!---
誓いを新たにする六郎だったが、腕の中の深成は、いきなり伸びた腕に攫われる。
「いつまでやってる。さっさと来い」
低い声と共に、真砂が深成を引き寄せた。
強く引かれ、深成はべりっと六郎から引き剥がされると、どん、と真砂の胸にぶつかった。
「いたたた。もぅ、乱暴なんだから~」
ぷぅ、と膨れながら見上げる深成を片手で抱き寄せ、真砂はそのまま部屋に入っていく。
だが大人しく従う深成に、六郎はなおも詰め寄った。
「駄目だ! おい君! 深成ちゃんを離せ!!」
真砂が振り返る。
心底鬱陶しそうな表情に、危うく心が折れそうになるが、六郎は先程蓄えたパワーを奮い起こして、深成の腕を掴んだ。
「深成ちゃんは、わ、私と寝る!」
やはり自らこのようなことを言うのは恥ずかしい。
六郎としては勇気を振り絞った宣言だったが、真砂は、ふん、と鼻で笑い飛ばした。
「馬鹿か。風邪っ引き野郎と一緒に寝る奴があるかよ」
「し、しんどいのは覚悟の上だ! 深成ちゃんのためなら耐えられる!」
「阿呆。てめぇのことなんざ、どうでもいい。こいつのことを考えろ。こいつのためだと言うなら、なおさら引っ込みやがれ」
「何故だ!」
「お前なんかと寝たら、こいつに風邪がうつるだろうが。そんなこともわからんのか」
ぐ、と六郎が黙る。
「そうなんだよね。だから、わらわは真砂のところに行くの。ほら、わらわは共同生活だし、皆にうつしちゃうかもだしさ」
「そういうことだ」
にやりと笑って、真砂が、ぱし、と深成の腕を掴んでいた六郎の手を払いのけた。
ベッドが二つしかない状態で、一人が風邪で熱があるのだから、今回の割り振りは、何らおかしいことはない。
一番いい振り分け方なのだ。
だがだからといって、このままみすみす深成が真砂の毒牙にかかるのを、手をこまねいて見ているわけにはいかない。