傷ついてもいい
自然と早足になっていた。

直己は、普通に歩いているのに足の長さ分おいていかれる。

いつも歩幅をあわせてくれていたんだと今更ながら、直己の優しさを感じた。

「あ、相澤くん!」

周りの学生の目もあったけれど、佳奈は、大声で叫んでいた。

今呼び止めないと、もう二度と逢えない気がした。

「え?」

くるり、と直己は振り返り「ああ、佳奈さん」とニッコリ笑った。
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