傷ついてもいい
「梶原さんを気にいってたみたいだけど」

帰り道、佳奈は、何気なく斎藤に言った。

「はは、やっぱりか」

斎藤は、わかっていたように笑う。

「和田さんもいい人なのにね」

「そうなんだよなあ。あいついい奴でさ。俺は、大好きなんだけど」

斎藤は、和田のことを可愛くてしかたない、といった感じで話している。

「ま、でも今回は、ちょっと掛けに出たの」

「ん?掛け?」


「うん。結婚を意識してる女性がルックスか条件か、どっちを取るのかなあって」

「そっか」

「梶原はイケメンだけど、会社は、あまり大きいとこじゃないし。あんな感じだから、付き合っても長続きしないんだよな」

「なるほどね」

「麻衣子ちゃんが、和田の良さに気がついてくれると嬉しいんだけどな」

「うん、うん」

佳奈は、本当にそうなればいい、と思った。

四人で色んなところに行けたら楽しいのに。

「私は、和田さんを推すよ」と佳奈は、笑った。
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