傷ついてもいい
「佳奈…愛してるよ」

行為の後、斎藤が優しく佳奈の髪を撫でてくれた。

「私も…」

暗闇で慣れてきた視線が絡みあう。

斎藤は、自分を見ていない。佳奈はそう感じていた。

そして、佳奈自身も。


こんな悲しいセックスは、初めてだった。

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