傷ついてもいい
悲しい嘘
次の週末。

久しぶりに実家に帰ることにした。

ここのところ週末になると斎藤は、出張になることが多くなんとなく時間を持て余してしまう。

この歳になると、結婚している友達がほとんどで、平日の昼間のほうが皆、都合がいいらしく、遊びの誘いもほとんどなかった。

直己と斎藤のせいで、前よりも一人の時間が、さみしくなったように思う。

佳奈は、二泊分の着替えを大きめのバッグに入れ、部屋を出た。

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