かわいい年下くん
「……。」
思考がすべて停止し、固まるわたし。きっと瞬きどころか、呼吸すらしていなかったように思う。
…い、今、なにが起こったの。
春くんが今まで見たことないような、切なそうな表情をしてて。
ほっぺに春くんの手が触れたと思ったら、口にもなにか触れた感触がして…
「…センパイ?」
そんな硬直して動かないわたしを、心配そうに覗き込む春くん。
いつの間にか春くんは、わたしの上ではなく、元いたソファーの場所に腰かけていて。
完全にフリーズしているわたしは、足がずり落ちたままソファーに横たわっていた。
「あ、あの…」
「はい?」
「い、今のは…?」
「今のって…キスのこと?」
恥ずかし気もなく涼しい顔でそう言う春くんのせいか、その意味を理解するのに数秒かかった。