キミと奏でる恋模様。





普通の日本人とは違う金色の髪と碧い瞳。

幼い頃はコンプレックスを抱いたこともあった。


その瞳を褒められたら嬉しくないわけがない。




「そんなに律儀にお礼を言うなんて変わってるな、お前」




「変ですか?」




「いや…礼儀正しくて良いと思う。それよりハーフなのか?」




「あぁ、はい。でも色んな血が入ってますよ。父親が日本人とロシア人のハーフで母方の祖父がイギリス人とスウェーデン人のハーフで祖母がフランス人です」



「なんか凄いな」




「国籍は日本ですけどね」




つまりアリスの中には5つの国の血が流れているのである。




「1年だよな?」




男はアリスに問う。




「はい、高等部1年です。先輩…ですよね?」



「俺は2年だよ。あ、着いたね」




気がつけば目の前に大きな建物があり、それがすぐにこれからアリスが通う聖凛学園だということが分かった。




「…あっ‼︎私職員室に呼ばれていたのを忘れてました。先輩、送ってもらってありがとうございました」




では、と言ってアリスは駆け出した。







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