東雲 葵さんのレビュー一覧

★★★★★
2012/02/12 12:16
ネタバレ
勇気を出して、歩かなくちゃ。

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★★★★★
2011/12/26 13:26
あなたの隣で、そっと呟く。

澄んだ夜空にしんと輝く、月の満ち欠けを追いかけて。 暖房、家族の団欒、食事にテレビ… 冬の室内は、どこまでも温かいざわめきに満ちている。 今夜は、月食。 さぁ、冷たいサッシに手を伸ばして、一緒にベランダへ出てみませんか。 だんだんと、色と形を変えていく天体ショー。 変わりゆくものを見つめながら、変わらないものに思いを馳せる。 静かな時間を、あなたに。

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★★★★★
2011/12/19 19:27
ネタバレ
音を愛する、すべての人に。

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★★★★★
2011/10/26 00:14
命のぬくもり

赤、黒、青。 地上に数多く点在する赤や黒を余所に 空は、今日も青く澄んでいる。 遠い昔、人類が誕生した頃も 天井のスクリーンは、今と変わらず 同じ色を映していたに違いない。 きっと、遠い将来、滅びる時にも。 そう思うと、所有していた 全てのものに価値がなくなって 本当に大切なものだけが残る気がする。 7年かけて地上へ出て たったひと夏で生涯を全うする油ゼミ。 目に見えない力に流され 沢山の血を流した日本の国。 この作品には ほんの一瞬でも確かに存在していた 命の交流が描かれている。 憎しみを生む 火薬の赤、血の赤。 けれど、人と人とを繋ぐのもまた 温もりの赤に、他ならない。 愛の赤、命の赤。 それは、生き物なら皆共通の色のはず。 火種ではなく、灯(ともしび)が 人々の心に、点りますように。

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★★★★★
2011/10/17 17:39
ころり転げた…

不揃いな橙色の果実は 冬の景色によく馴染む。 暖色、一点。 冷たい外気に精一杯耐えて、甘味をその実に蓄えて。やがて「あたし」の家に、タダ同然でやって来た。特売で、叩き売られてやって来た。 「あたし」、みかんと待ちぼうけ。 待ちぼうけ 待ちぼうけ。 同情で買ってきたみかんは、やがて「あたし」の同志になる。ひとり寂しさを飼い馴らす部屋で、ただひとつ、寄り添う存在となる。 ◆ もの言わぬみかんがころんと転がった瞬間…あなたは、そこに何を見ますか? もう一作の『ロンリーロンリー』と合わせて、ぜひ今、この乾いた空気の中で読んでいただきたい作品です。 詩のような、歌のような心地好いリズム感。誘う風にふんわりと乗せてしまいそう。 けれど、決して軽くない。 読後、いつまでも胸の奥に残ります。 ――ぜひ!

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★★★★★
2011/10/15 16:32
Such a smoky world

――今日もまた、ケムリに包まれたような一日が始まる。 昼もなく、夜もなく 始まりもなければ、終わりもない。 白でもない、黒でもない、境界線のハッキリしないこの世界は、どこまでも果てしなく灰色(smoky)だ。 公園で寝起きする主人公、尚樹。 トイレに頬を擦り付けられるお嬢様、美玲。 誰からも見捨てられた2人は、やがて―…? ◆ 善とは何だ? 悪とは何だ? 人とは何だ? 愛とは何だ? 人と物との境界線は? 嘘と真実の境目は? 混沌の中で、答えを求め、叫び続ける声が聴こえてくるよう。 ◆ 最後に、尚樹にとって一筋の光となった歌の一節をもって、拙いレビューに代えさせていただきます。 『ケムリに包まれた犠牲者が 魂込めて叫んでいる』 『世の中を汚染する憎いヤツら 目には見えない涙を流してる』

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★★★★★
2011/10/10 18:01
ネタバレ
おめでとう、おめでとう。

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★★★★★
2011/10/10 13:09
シュワッと弾ける恋の泡。

初めての『恋人同士』って、そういえば、こんな風に刺激的だったっけ―…大人になったいま、懐かしく思い出しました。 電話をするのも、手をつなぐのも、キスをするのも、いちいち胸を騒がせて。 体温が上がって、呼吸が苦しくて、相手に踏み込めなくて。 心の中で、照れて、笑って、泣いて、叫んで…次々に湧き上がってくる感情は、まるでグラスに注いだ炭酸水のよう。弾けて、消える。生まれて、昇る、その繰り返し。 恋した事のある女の子なら、誰でも。円ちゃんの一挙一動に共感してしまいます。 謎に満ちた、刺激的な恋模様。 時を隔てて、泡が抜けてしまっても 後に残るのは、きっと、まろやかな、甘いジュース。それは、ふたりが奏でる、恋の味。 あなたも、甘酸っぱい炭酸水と共に、ひとときの夢を、いかがですか?☆

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★★★★★
2011/09/08 21:04
孤高の魔女、チェルシー。

【魔法】…【人間の力では成しえない、不思議なことを行う術】と、辞書にある。 時にそれは、私たち作家にとって、不可能を可能に変えるとても便利な道具となるし、あどけない子供たちに無限の夢を与える薬になる。 けれど、この作品で【魔法】を使う魔女は、いつも苦しそうだ。人間には成しえない不思議な力を持つ彼女が、何故そんなに嘆き悲しむのか―… 「あなたの願い事は?」 魔女は今日も尋ねる。 【魔法】の限界を感じながら。彼女を訪ねた人、一人一人の苦しみをその身に背負いながら。 実は誰より慟哭しているのは、彼女なのかもしれないと思った。 与えてばかりの彼女にも、傍らに寄り添う温かい色の光がある事が、一筋の救い。 結永さんならではの、一風変わった「願い事をひとつだけ」。 感動が、ひたひたと心の襞に染み渡ります。

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★★★★★
2011/09/01 18:16
さすがの一言

ひとりの男とその花嫁をめぐる、ヒンヤリとしたサスペンス。 結局、真に「幸せ」だったのは、一体誰なのか―…?それは、誰にも分からない。ただひとり「真実」を知る事の出来る我々読者でさえも。 隣にいる人の正体を、あなたは、ちゃんと知っていますか? 怖い。けれど、最高に格好良い物語です。

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★★★★★
2011/08/18 21:14
淡い恋のような

いつも一緒にいた4人の仲間たち。 いつからか、そのバランスが崩れていく。なぜ?いつから―…? 等身大の淡い恋模様を、爽やかに書ききった杏里さんに、拍手喝采です。 みずみずしい感情、おぼろげで初々しい恋、一生懸命さ。挫折、嫉妬―…全部、青春時代に私たち大人が置いてきたものだ。 ドキドキします。 ヤキモキします。 キュンとします。 きっと、誰もみな心の中に、この物語のラストシーンに似た心象風景があるはず。 さくら、ひらひら 舞い散る 淡い桃色の―…思い出。 ぜひ、お読み下さい。

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★★★★★
2011/07/26 09:46
珠玉の…

名作集です☆ Nanohaさんには、いつも驚かされる。 一体、どうして こんな作品が書けるんだろう…と。 毎回、小気味よく期待を裏切ってくれるNanohaさん。今回も、胸の隙間にスマッシュヒット!! ♪どれもオススメですが、個人的に、「片割れ」のお話が好きです。

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★★★★★
2011/07/13 09:08
ネタバレ
夢の都、朱天楼。

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★★★★★
2011/06/28 20:30
ネタバレ
圧倒的な熱量

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★★★★★
2011/05/26 09:10
ネタバレ
欲しいものは…

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★★★★★
2011/05/12 21:39
美しい世界

夜に、ひとり静かに読みたい作品。 恋人:海月を待ち続ける羽美。 羽美をそっと支え続ける友人:砂名。 海月との思い出ひとつひとつの光景が、羽美の切ない心情と相まって、とても美しい。 海月は何故、突然姿を消したのか。 物語に溢れている暗喩も、素敵です。 星降る夜空の下 たゆたう波の音と共に しばしの夢を、あなたも是非。

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★★★★★
2011/05/12 09:43
ネタバレ
愉快、痛快!

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★★★★★
2011/04/14 13:08
ネタバレ
希望とは

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★★★★★
2011/04/07 19:07
大きな愛

陽菜ちゃんの想いを「小さな恋」と表現するとしたら、幸樹くんの姿勢は「大きな愛」だなぁと感じています。 包みこんで、守る愛。 最初は、胸の大きさにこだわる彼に、「何よバカー!」と思っていましたが… 最後は、彼の男気に泣かされました。 連載中は、ほんとうにリアルタイムに毎日交換日記形式で更新されていて、ドキドキ、ハラハラさせられました。 男の子って、バカだけど、だから、すごい。 ぜひ、Nanohaさんの陽菜ちゃんsideと合わせてお読み下さい。 甘酸っぱくて、せつない、一生懸命な二人の恋を、きっとあなたも応援したくなるはず!

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★★★★★
2011/04/07 18:36
抱きしめてあげたい

ほんとうに、そう思います。 主人公の陽菜ちゃんも ヒーローの幸樹くんも 健気で、一途で、いじらしくて。 最後、「ふたりとも、頑張ったね」って、抱きしめてあげたくなりました。 一冊の交換日記から、物語は始まっていく。 まさか、こんなに泣いたり笑ったりするなんて、最初は思いもしなかったはず。 リアルタイム更新であった事も手伝って、ふたりがすごく身近に感じられました。 一生懸命、生きてる。 一生懸命、恋してる。 ぜひ、読んでみて下さい。 きっと、ページをめくる手を止められなくなるはず。 せつなくて、甘酸っぱい、小さな恋と、大きな愛の物語。

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