矢車 ともさんのレビュー一覧

★★★★★
2009/09/03 10:30
物語の8割ぐらい、戦ってます。

何でもアリな戦闘場面を書きたくて書きたくて仕方ないような作品でございました。 ムービーを挟んでは戦うを繰り返すゲームのような感じで、見方によっては荒く感じるかも知れません。 そして、何度か現れた作者さん目線のボヤキみたいな所も良しとするかどうか、読み手を選びそうです。 それでも最後までお付き合いしたくなったのは、物語の芯が結構しっかりしていたからだと思うのです。 作品番号からして随分と練り込んだような。 なので、読み終わった後は何だか『クリアした』ようなスッキリとした感覚を味わえました。 異世界、相棒が可愛い女の子、戦闘。 この辺りを求めている方にお薦めしたいと思います。 どうぞ、行ってらっしゃいませ。

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★★★★★
2009/09/02 19:56
タイトルに釣られてみませんか。

ちょっと憧れていた人の本当の姿を知って変わっていく心の過程が自然で、身近な感じでした。 表紙とタイトルに釣られて読み始めたものの、知らず知らずの内にページを捲らされるような素敵な作品でございます。 スカスカでもなく詰め過ぎでもない、程良い感じの文章は世代を問わず皆様にお薦め出来ます。 どうぞ是非、行ってらっしゃいませ。

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★★★★★
2009/09/02 10:58
ギリギリぐらい、でしょうか。

新着から外れるだけある、微妙にオトナ向けな物語でございました。 ハイテンションな始まりかたは好みの方が多そうな、中盤から最後までの『揺れ動き』的な感じも良い意味でとても携帯小説らしいです。 音楽、楽器が絡む読みやすい作品を探している方にお薦めしたいと思います。 ただ、読み進めるとなかなか刺激的な物語なのに文章はコドモでも読める様に合わせたような、ちょっと不思議な感じでございました。 どうぞ、その辺りも覗きに行ってらっしゃいませ。

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★★★★★
2009/09/01 08:06
両思いの筈なのに付き合ってない二人の理由

特に15歳前後で、幼なじみで、仲も良いのに付き合ってない二人がいたら、その理由はこの作品に書かれているような事なのかも知れません。 最近ではあまり見掛けない、残念ながら珍しくなってしまった“純情”を取り扱っております。 なんだか素敵。 『いきなりチュ』 『いきなり押し倒し』 『いきなり嫁』 みたいな展開に飽きた方々にお薦めしたいのです。 ただその中でも、なかなか古風で小難しい感じの言い回しを好む方に。 物語は思いっきり現代なので、入り込んだら面白いです。 どうぞ是非、行ってらっしゃいませ。

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2009/08/31 09:38
ユルくて、生々しくて。

とりあえず、中華料理屋に行きたくなりましたわ。 『レビュー』って作品を紹介するもんだと思ってますが、なんて紹介すればイイんだか分かりません。 とにかく中華料理屋に……なんか美味しそうなんですよ。 どうぞ、行ってらっしゃいませー。

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2009/08/29 09:47
恋愛ゼロ、正統派でございました。

『サイコ』みたいなジャンルがあったら良かったのに、と思う感じでした。 猟奇的な場面が描きたかっただけの小説はアチラコチラでよく見掛けますが、その場面を描かなければいけない小説は貴重です。 好みの方は読んで損はありません、というかもう得しかしません。 なので是非どうぞ、行ってらっしゃいませ。 激しくお薦めします。

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★★★★★
2009/08/28 08:23
一番身近な大人に、先生がいるのですよね。

先生と生徒の関係、そこから学校を引く……なるほど、学校以外での先生と生徒の場面に比重を置いた物語でございました。 なんだかミンナ優しかったりで真意が伝わらず色々と紛らわしくなったりするのが、もうモドカシくて読みながらジタバタしてしまいました。 『ぬるーいお話』と表紙にありますが、ちゃんとメリハリの効いた、可愛くてステキな物語です。 是非どうぞ、行ってらっしゃいませ。

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2009/08/27 07:59
一枚、フィルターをかけられたような。

とことんまでの醜さやグロさは省き、伝えたい事だけをサラッと描かれたような感じでございました。 若い方々へのメッセージとして、とても読みやすいかと感じます。 ただ、タイトルの“引き金”に惹かれて本格的な銃撃戦描写や軍事系小説を狙って読み始めると、少々肩透かしを食らったような気になるのも有り。 なので逆に、そういう小説が苦手な方々にお薦めしたいと思います。 悪い予感が的中しそうな時や不安定になっていく状況等の引き込み方は、とても素敵です。 是非どうぞ、行ってらっしゃいませ。

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2009/08/25 09:25
関西弁、万歳。

方言に憧れか何かを抱いている人が書いた作品とは段違いに自然で、ちゃんと脳内で再生される関西弁です。 ただ、喋り言葉をそのまま小説として書いているので不慣れな方は頑張って下さいませ。 そして物語で繰り返される『好きやねん』なんて男の子の思い、可愛いなあ、もどかしいなあ、切ないなあ……なんて、ノホホンと油断してちゃいけません。 中盤で急展開です。 ちょっとビックリします。 ネタバレは勿体ないので、どうぞ行ってらっしゃいませ。

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2009/08/22 10:32
甘々小説かと思いきや。

あれよあれよと読まされてしまいました。 ちゃんと文章で描かれていて、飛躍し過ぎない展開も読みやすくて、その辺りの素敵さに引っ張られたようでございます。 タイトルも上手いの付けましたな、と納得。 私的にはバスケ部のユニフォーム姿を初めて見た時の感じにやたら同意、お弁当を食べてくれた場面とかもイイですね。 なんか好きです。 不自然な言葉やオカシナ名前が無いのも有り難く、逆に自然過ぎるぐらいだから共感出来る所が沢山有ります。 その辺りを見付けに是非どうぞ、行ってらっしゃいませ。

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2009/08/20 10:00
曲が聞こえそうな音楽系小説。

すんごい面白かったのです。 物語を知ってしまうと『面白い』というのは軽過ぎる感想かも知れませんが。 私は読み終わってからも挿入歌が頭に残りました。 詩の専門的な事は知りませんが「こういう出来事があったから生まれた歌詞」という無理のない感じが、やたらと素敵でございました。 しっかりとした小説がお好みの方は是非どうぞ、行ってらっしゃいませ。 時間の損はさせません。

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2009/08/19 10:24
ただただ、素直な感じでございました。

『実話』と付けられてしまうと読まずに引いてしまう方も多いでしょうが、この作品はいかがでしょう。 読む方々にもよるでしょうが、見た物、聞いた事、思った事だけを単刀直入に伝えようとしているのは一生懸命で好感が持てます。 真っ直ぐ過ぎて、まるで誰かの日記を覗き見してしまっているような感じでした。 そして親の立場になっている者としては、子供と大人の中間地点では出来ない事が沢山あったな、と懐かしくなりました。 その苛立ちや悔しさは充分に描かれているのではないでしょうか。 きっと、この一作に思いを込めたのでしょうね。 スクロールや平仮名無変換、台詞やメールの前に名前があったり『(笑)』等々は御愛嬌、なんなら読みやすいです。 ページ数は多目だけどもアッと言う間の“Short Story”、いかがでしょうか。

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2009/08/17 10:04
こんなレビューの本文を読むよりは。

作品の表紙を開いてみて下さいませ。 なんだか惹き付けられてしまった、という方々、表紙が好きならば読んで損は無いです。 残酷な出来事でも淡々と進む物語。 でも時々訪れる人と人との別れは寂しくて優しくて、やたらと頭に残る感じでございました。 是非どうぞ、行ってらっしゃいませ。

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2009/08/14 11:18
女の先生×男の子の生徒。

圧倒的に『男の先生×女の子の生徒』という設定が多い中で逆の設定を選んだ作品でございます。 それなら、どんだけ面白くしてくれるのか、読む方も構えて読んでしまったりして。 でも、なんも問題なし、面白かったのですよ。 最後まで読んでみると感想が真っ二つになるかも知れませんが、私はイイと思いました。 甘々に飽きたら是非どうぞ、行ってらっしゃいませ。

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2009/08/12 10:21
言葉にするのって難しい。

どうにもならないぐらいに誰もが擦れ違い続ける物語でございました。 多くを望んでいる訳でもないのに上手く行かない、恋愛って難しい、そう思ったのです。 散りばめたキーアイテムもキチンと回収されているようで、そういうのを拾って読むのが好きな方は物語と一緒に楽しめるかも知れません。 最後の場面で、かなりスッキリします。 ちょっと嬉しい感じです。 恋愛ジャンルで黒い背景色、でもオカシナ方向に怖い物語ではありません。 ただ黒が似合うだけでございます。 是非どうぞ、行ってらっしゃいませ。

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2009/08/11 10:24
一度は妄想するかも知れない物語。

タイトルであらすじを掴めなかった、という素敵な感じでございます。 これは読んでみないと分からない、イイ感じです。 そして空き過ぎずギュウギュウ詰めでも無い、結構普通に読めてしまう書き方も好みな方は一気読み可能だと思うのですよ。 オマケに、すんごい可愛いオチ付きの物語でございました。 是非どうぞ、行ってらっしゃいませ。

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2009/08/10 10:54
途中で読むのを止めたらダメな物語。

ありがちなネット恋愛小説、と思いきや、見事に引っくり返してくれます。 小説だと頭では分かっていても、なに、どうなってたの、どうなったの、あっ……となってしまう感じでございました。 なんだか主人公の立場が携帯小説に関わる人なら身近な感じがするから、こんな感想なのかも知れません。 これは是非どうぞ、読んだ時間の損はさせないと思います。 行ってらっしゃいませ。

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★★★★★
2009/08/07 08:24
全1301ページ、いかがでしょうか。

アニメとして1話から50話まで作れそうな、その1年間の放送分を一気に観たような、そんな雰囲気の作品でございました。 思い切って読み始めてみれば、なんと分かりやすい世界観。 登場する人々や人じゃない者達までとにかく個性的で、異世界戦闘ファンタジー初心者の方でも楽しめるはず。 小難しい設定や言葉も無い、超王道な感じなのです。 ページ数に圧倒されるかも知れませんが、これは何本か書いた続編をひとつにまとめてくれたという、とても本棚に優しく有り難い仕様でございます。 素敵な物語でした。 是非どうぞ、行ってらっしゃいませ。

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2009/08/05 08:24
アマーイ感じがお好きな方へ。

怒涛の視点切り替えに翻弄されつつ、結構楽しんでしまったのです。 読み手の想像に任せるのではなく、この時は誰がこう考えている、とハッキリさせるのも余計にモドカシサ倍増で楽しいもんだと思いました。 争奪戦の真ん中の立場なんて、なかなか有り得ない状況を妄想するオカズとして、どうぞ行ってらっしゃいませ。

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2009/08/04 09:52
なんかヤダな、という怖い物語。

ヒトとして怖い部分と、ホラー的な意味で怖い部分がイイ割合で収まっていて好きです。 ソコ振り向いちゃダメ、とか、ああ来る来る……来たー、みたいなツボもキチンと押さえておりました。 そしてタイトルの『カ・ガ・ミ』がまた、なかなか気持ち悪くて素敵。 夏だから、という訳でもなく普通の日に怖がってみるのも楽しいもんです。 是非どうぞ、行ってらっしゃいませ。

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