新・鉢植右から3番目
2、都 in 砂嵐


 そんなわけで晴れて漆原家の一員となった娘の桜は、母子共に健康ですと太鼓判を受けて新しい我が家に帰ってきたのだった。

 ダンナである大地が私の実家の近くに土地を買ってくれたので、私は里帰りはしなかった。だってその必要もぜーんぜんなかったのだ。毎日、毎日毎日毎日、まーいにち、二人の母親がくるからだった。

「おばあちゃんよおおおおおおお~っ!!」

 って叫びながら。二人の母親は代わる代わる娘を抱いては赤ちゃんていい匂い~などと喜んでいる。

 夫の母親である冴子母さんは最初から「おばあちゃん」発言していたけれど、うちの母親は「おばあちゃんとは呼ばせない」などとぬかし、自分の下の名前を娘に言い聞かせていた。この子には日本語は正しく覚えさせたいわと腰に手を当てて威嚇する私が言って、仕方なく「私はおばあちゃん」と呟いていたのだ。

 母親たちが世話を焼いてくれるので、ぶっちゃけ私がしたのは授乳くらいだ。女体の神秘でバストは3サイズもアップ(ひゃっほーい!!)し、そのたぷんたぷんと揺れる(ひゃっほーい!セカンド!!)胸にしゃぶりつく娘を眺めているだけ、で私の一日は終わるのだ。

 あとは、夫の母である冴子母さんが家の掃除をし、うちの母が料理を3食分作っておいていく。私がやるより遥かに家の中が綺麗に保たれて、私はお下の傷がいえるまで(つまり所謂床上げまで)本当にトイレと授乳以外は眠っていられたのだった。

 それは感謝している。もう神様に両手をあわせて、この境遇に感謝しまくりだったのだ。勿論ちゃんと、母親たちにも感謝を表明しまくった。

 ありがとうございます!お陰さまで私は元気です!


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