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すっぴんだった、あのころ


まだいつだってすっぴんだった、あの頃。

あの頃の恋は、なにもかもが全力で。

ずるさも、したたかさも、大人の事情も関係なくて。

全力で、好きになって、全力で、失恋をして。


だけど、大人になった今。

ラインで強さを、リップで色気を、チークであどけなさを演出して、なにもかもをパウダーで隠して。

作り上げられた舞台でする恋は、色んな事情も大人のずるさも重なって、始まりはどこか曖昧で。

だけど、そんな風に、からだを重ねてから本物の恋に気付く恋愛も悪くない。

無防備な自分を受け入れてもらった瞬間にすごくときめいてしまうのは、きっと大人になったから。

こんな物語を書けるかなさんが好きです。



木村 咲
17/03/03 18:11

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