俺の嫁になれ~一途な御曹司の強すぎる独占愛~
3、彼の婚約者現る
「桜井、起きろよ。もう六時半だ」
黒崎君の冷淡な声でバチッと目が覚めた。
ここは……どこ?
視線を彷徨わせるが、リビングではない。
しかもソファではなく、キングサイズのベッドで寝ている。
ガバッと起き上がれば、すでに彼はスーツ姿でネクタイを締めていた。
その姿が大人な男性な感じでカッコイイ。
あっ、感動している場合じゃない!
なんで、私はベッドで寝ているんだろう?
衣服の乱れはない。
ホッとしていいのか、悲しんでいいのか。
まあ、漫画やドラマみたいに知らない間に抱かれてた……なんて夢みたいな話、私の場合はないだろうな。
彼のお家に入れてもらえただけでも、喜ぶべきなのかもしれない。
「桜井、俺今日直出だから早くして。あと、服はハンガーにかけておいたから」
黒崎君は服がかかったハンガーを指差し、寝室を後にする。
「はい!」
< 29 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop