2年前、一度だけ話したことのある学年二つ上の医師。
それが私の結婚相手だという。


無愛想なその男は
結局家でも無愛想なままで。


どう距離を詰めていくか模索する前に
私は彼との関係を諦めてしまった。


……のに。


「子供はまだか?」という父の言葉を間に受けて、彼はその日から私をこれまた無愛想に抱く。


「無理しなくてもいいんですよ、高野先生」

「……別に、無理してない」

「じゃあ、好きで抱いてる?」

「……阿保か」

その苦笑に、ほんの少しだけ寂しさを覚えながら、私は距離の近づかない貴方を見つめている。



start:2019/11/3

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医師  医師同士  お見合い  じれじれ  冷たい男