みずあめびより
次の日の朝。
衣緒が身支度を終え電話をかけると5コール目で鈴太郎が出た。
『・・・おはよ・・・』
「おはようございます。寝てました?」
『うん、でも、起きる・・・。』
「無理しないでいいですよ。」
『待ってるよ。』
鈴太郎の部屋のドアをノックするとすぐにドアが開いた。現れた彼に手を引かれ、当たり前のように抱きしめられる。背中の後ろでドアがパタン、と閉まった。
「・・・夢じゃなかっただろ?」
耳元でささやかれる熱を帯びたその声に一気に鼓動が速くなった。彼と本当にこういう関係になったのだと実感する。
「はい・・・あの・・・仕事ではキリッとしてるのに朝弱いところ、可愛くて好き・・・です。あ、そうか。これが『ギャップ萌え』・・・。」
腕の中で呟くと体が少し離れておでこに口付けられた。寝起きで浴衣が乱れ気だるそうにしている彼がセクシーでドキドキしてしまう。
「テラスに出ようか。」
「はい。」
カーテンを開けテラスに出る。
「わぁ~・・・海がキラキラ光ってますね。色もすごく綺麗。」
衣緒が一日の始まりを喜んでいるような朝の海に目を輝かせうっとりと言うと、鈴太郎は彼女の手を取り指を絡めて繋ぐ。
「あー、もう一泊したいな・・・。明日休みだし、ここは会社の関係だからあれだけど、別のホテルを予約して・・・。」
「・・・駄目ですよ。ここまでの交通費は経費ですし。」
「・・・ぷっ!はいはい。」
───そう言うと思ったけど。でも、『もう一泊』って言った時、一瞬嬉しそうな顔したの、気のせいじゃないよな。
「これから二人でたくさん、行こうな。」
繋いだ手をぎゅっと握りしめた。
朝食を終えて支度を整えると、フロントでチェックアウトをした。展示会の開始までは移動を考えてもまだ時間がある。
「・・・外の足湯、行ってみるか?チェックアウトしてても大丈夫だって。」
「行きたいです。今日もたくさん歩くから足にパワーをチャージしておかないと。」
鈴太郎の提案に衣緒は足をパンパンと叩きながら同意した。
「よし。行くか。」
広い中庭に出て少し散策する。他に人はいなかった。
動物の形のトピアリーや噴水を過ぎ、生け垣の向こうに足湯があった。
「あ、ここですね。すごい、開放的。この景色二人占めですね。」
「海の目の前で、最高だな。」
「じゃあ私、脱いできますね。」
「え!?!?!?」
衣緒が身支度を終え電話をかけると5コール目で鈴太郎が出た。
『・・・おはよ・・・』
「おはようございます。寝てました?」
『うん、でも、起きる・・・。』
「無理しないでいいですよ。」
『待ってるよ。』
鈴太郎の部屋のドアをノックするとすぐにドアが開いた。現れた彼に手を引かれ、当たり前のように抱きしめられる。背中の後ろでドアがパタン、と閉まった。
「・・・夢じゃなかっただろ?」
耳元でささやかれる熱を帯びたその声に一気に鼓動が速くなった。彼と本当にこういう関係になったのだと実感する。
「はい・・・あの・・・仕事ではキリッとしてるのに朝弱いところ、可愛くて好き・・・です。あ、そうか。これが『ギャップ萌え』・・・。」
腕の中で呟くと体が少し離れておでこに口付けられた。寝起きで浴衣が乱れ気だるそうにしている彼がセクシーでドキドキしてしまう。
「テラスに出ようか。」
「はい。」
カーテンを開けテラスに出る。
「わぁ~・・・海がキラキラ光ってますね。色もすごく綺麗。」
衣緒が一日の始まりを喜んでいるような朝の海に目を輝かせうっとりと言うと、鈴太郎は彼女の手を取り指を絡めて繋ぐ。
「あー、もう一泊したいな・・・。明日休みだし、ここは会社の関係だからあれだけど、別のホテルを予約して・・・。」
「・・・駄目ですよ。ここまでの交通費は経費ですし。」
「・・・ぷっ!はいはい。」
───そう言うと思ったけど。でも、『もう一泊』って言った時、一瞬嬉しそうな顔したの、気のせいじゃないよな。
「これから二人でたくさん、行こうな。」
繋いだ手をぎゅっと握りしめた。
朝食を終えて支度を整えると、フロントでチェックアウトをした。展示会の開始までは移動を考えてもまだ時間がある。
「・・・外の足湯、行ってみるか?チェックアウトしてても大丈夫だって。」
「行きたいです。今日もたくさん歩くから足にパワーをチャージしておかないと。」
鈴太郎の提案に衣緒は足をパンパンと叩きながら同意した。
「よし。行くか。」
広い中庭に出て少し散策する。他に人はいなかった。
動物の形のトピアリーや噴水を過ぎ、生け垣の向こうに足湯があった。
「あ、ここですね。すごい、開放的。この景色二人占めですね。」
「海の目の前で、最高だな。」
「じゃあ私、脱いできますね。」
「え!?!?!?」