好きなんだから仕方ない。
十章・仲間と共に

宜しくね

血国の最下層へは私が一人で行く。それが条件となっていた。ガドウはとても心配してくれたけれど、自分でも過去として思えているんだと知った今ではいつまでも周りに頼っている訳にはいかない。だから、何か危険が迫ったら呼んでとだけ伝えて最下層へ飛び降りた。
途中、他の血国に捕まっている魂の挑発するような声や脅すような声が聞こえてきたけれど特に気にならなかった。ガドウが物騒な所と言っていたのはこういう事なのかななんて考える余裕もあった。

「貴様、何者だ」

「エミィ。使いを捜しているの。あなたがステアダ?」

「神・・・か・・・。何を企んでいる?」

「んー。強いて言うならあなたの高い戦闘力を味方に付けたい、かな。理由なんて特に無いよ。直感」

正直、返答に困った。本当に深い意味が無かったから。
< 181 / 260 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop