好きなんだから仕方ない。

過保護だな

本当、呑気と言うか危機感がないと言うか。ステアダを迎えに行こうと神の住み処を出た時点で後千年以内に使いを決めなきゃいけなかったんだぞ。なのに自分の力を使いこなすのに数百年。大丈夫なのか?

「浮かない顔だな。・・・、えっと・・・。名前は何と言ったか?」

「ガドウだ。無理に覚えなくても良いがもう一人増やさなきゃいけねぇんだから区別の付く呼び方をしてくれ」

「ガドウか、すまない。何せ、他の魂など覚える必要が無かったものでな。ガドウか」

何か、きっとステアダにしかない何かを見てエミィ様は決められたのだろう。使いたくないと思っていた力まで使って使いにしたがったのにもきっと理由があるはずだ。
俺は俺の名前を繰り返すステアダを名前を呼ばれる度に見ながらエミィ様を眺めていた。シアラ様と三人目の使いについて話し合っていたんだ。きっとシアラ様やリッヅ様ともう口論したくないのだろう。
< 191 / 260 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop