翠玉の監察医 零度の教室
四 罪の重さ
それから数日後、蘭と圭介は中学校の校長と佐々木に呼び出され、中学校へと向かった。門の前には大勢の報道陣がカメラを構え、登校してくる生徒たち一人ひとりにインタビューをしている。

「すご……」

そう呟く圭介の手を蘭は引き、「行きましょう」と声をかける。圭介は頬を赤くしながら「はい」と頷いた。

「どういうことですか!!何故、いじめにより水野誠が死んだとニュースになっているんです!?そしてそれを学校側がもみ消したとということも!!おかげでうちは朝から電話が鳴り止まないんですよ!!」

校長室に案内されて早々、蘭は顔を真っ青にした校長に詰め寄られた。校長室にはユキトたち三人もいて、顔を真っ青にしている。佐々木が蘭と圭介を睨み付け、怒鳴った。

「お前たち、教育委員会にこのことを言ったんだろう!!俺のところに教育委員会から事情を近々聞きに行くと言われたんだ!!この三人も殺人犯だとネットに顔写真が出回ってるんだぞ!!人の人生をめちゃくちゃにしやがって!!」
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