「疫病神のお帰りね」

それが家に帰ってくる俺に、姉が言う台詞だった。

姉は俺のせいで踊れなくなった。

俺のせいで、ダンサーになるという夢をあきらめる羽目になった。


姉の夢を奪った俺に、幸せになる権利なんかない。


姉の幸せを壊した俺が、画家になるなんて夢を叶えていいわけがない。


そう思っていたのに。


「なぁ、お前、絵描くの好きなんじゃないのか?」


やめてくれ。


頼むから俺を、赦そうとしないでくれ。


あらすじ

実の姉にいじめられていた蓮夜は、放課後は漫画喫茶で22時まで時間を潰してから家に帰るのが日課になっていた。漫画喫茶にいる時間は蓮夜にとって、姉に暴力を振るわれずに済む最高の時間だった。しかしある日、廉夜は漫画喫茶の店長に、いつも22時まで入り浸っているのを不審に思われる。虐待のことを隠したい蓮夜は店長に家族のことを聞かれ必死でごまかすが、その態度が逆に店長にさらなる不信感を抱かせてしまい……?

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