創世の女神に仕えるシアは、十八の誕生日を迎える度家族に殺され続けてきた。
何度も、何度も。
逃げ出しても無駄――なぜなら、シアは呪われた聖女だから。

だが、十一回目の生が終わろうとしたその日。
今までと違う展開が待っていた。

王太子との婚約を破棄されたシアだったが、隣国へ嫁ぐよう命じられたのである。
隣国の王エヴァンドロは、「呪われた王」と呼ばれていた。
呪われた王に呪われた聖女はお似合いだとゴミでも投げ出すように送り出されたシアではあるが、彼女の胸は期待ではちきれそうだった。

――けれど。

「俺に妃は必要ない」
「じゃあ、この国に住む許可だけください」
「――は?」

10回理不尽に殺されたから、11回目は好きに生きてもいいよね?

解放されたシアは、自由に生き始める。
それが、大きな変化を起こすことになるとは気づかないまま。

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聖女として最高峰の力をもつシアには大きな秘密があった。それは、18歳の誕生日に命を落とし、何度も人生を巻き戻っているということ。迎えた11回目の人生も、妹から「偽聖女」と罵られ隣国の呪われた王に嫁げと追放されてしまうが……「やった、やったわ!」――ループを回避し、隣国での自由な暮らしを手に入れたシアは至って前向き。温かい人々に囲まれ、開いたポーション屋は大盛況!さらには王子・エドの呪いも簡単に晴らし、悠々自適な人生を謳歌しているだけなのに、無自覚に最強聖女の力を発揮していき…!?
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