【コミカライズ配信中】婚約破棄したお馬鹿な王子はほっといて、悪役令嬢は精霊の森で幸せになります。(連載版)

十一

 エルモはベッドを抜け出して、かんたんに身支度を終え。朝食を作りにキッチンに立つと、キッチンの上にカゴが置いてあり。

 中には卵に新しいパンと野菜、コーヒー豆が入っていた。

 まだ、ベッドでくつろぐグルに声をかける。

「この食材、使っていいの?」

「ああ、好きなだけ使っていいよ」

「それじゃあ、目玉焼きとパンとサラダとスープでいい?」

「いいけど……エルモが作ってくれるのか? それはありがたい楽しみに待つよ」

 グルはベッドを抜け出し身支度を整え、食卓のテーブルに座る。その姿をみて、エルモはキッチンに立ったはいいが困った。

 この、キッチンは屋敷で使用していた物とは違い、薪の入れるところがないのだ。
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