キミと、世界の果てまで。
「だって、もうすぐ地球は滅亡しちゃうかもしれないんだよ?」
「あたしは信じてないもん。もしそうなったら、なったの話よ」
「もう…!お姉ちゃんのポジティブ人間め!」
ふん…!とそっぽを向き始めた朱里は、この春中学生になったばかり。
少しは大人になったかなぁ…と思っていたのに、駄々をこねる所は、やっぱり変わっていないようだ。
半袖のYシャツにネクタイを結んだあたしは、今では使い古されているスクールバッグを、ヒョイと肩に掛けた。
「朱里、そんなマイナスな事ばっかり考えてないで、もっと楽しい事を考えなよ」
「…お姉ちゃん」
「人生一度キリなんだし、損でしょ?じゃ、行ってきます!」
リビングで呆然とあたしを見ている朱里と、台所で洗い物をしているお母さんに声を掛けると、いつも通り学校に向かい始めた。
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