大学二年の冬のこと
「久しぶり。いやぁ、脱獄するのに苦労したよ」
爽やかに語る囚人
「君に会うために、俺、頑張ったんだよ。
ああ、もう離さない」
彼が、帰ってきた
そう理解するのには大分時間がかかり
私の日常も、これで終わりだと語られた
※2009年2月15日完結作品。
目次
- 知りたくないことだろうとも、知ってしまえばどうしようもない
- 招かざる客だろうとも、客は勝手に入ってくる
- 非日常だろうとも、それが毎日となれば日常だ
- 絶望にプラス思考を添えようが、余計に虚しくなるだけだ
- 終わりを望んでいようとも、いざその場面に出くわせば困惑するものだ
- 終章、愛故が為に