私こそ光る☆君~グランプリ編~
エピローグ

新たな始まり




「せーのっ☆」


「「「「グランプリ受賞おめでとう!!」」」」


パンッと小気味良い音がして、クラッカーが弾けた。



あの後、簡単な授賞式があってイベントがすべて終了し、みんなと合流した。


ここは事務所の一室。

本当はどこかお店に入ろうと思ったんだけどね。


さすがにクリスマスイブなだけあってどのお店も満席で、事務所に戻ってお祝いすることになったのだ。



「フフフッ、審査員投票と観客投票の両方とも一位取っちゃうなんて。

私も鼻が高いわ~」


社長さんの鼻、確かに高くなってるね、着ぐるみで。


「兄さんは今回、大して役に立ってないでしょう!?

それにまたそんなものを着て!!

没収します!!」


「いたっ!!

いたたたたっ……」


志乃さんが手を伸ばし、うさぐるみごと社長さんの鼻を摘んだ。


はははっ、容赦ない。


いくら布越しとはいえ、うさぐるみの鼻の部分が千切れそうなくらい引っ張られているからかなり痛いだろう。

今日くらい許してあげてもいい気がするけど、とばっちりを食らうのは嫌だから黙っておくことにする。


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