お前のすべてを愛してやる【完】
第七話
「うぅ…。ちょっと寒くなってきたねぇ」



真琴が教室でブルルッと震えた。



「亜矢乃、大丈夫?寒くない?」



真琴の言葉に、亜矢乃は携帯を取り出し。



【ちょっと寒いかも…】



そう打ち込んで、画面を見せた。



それを見た真琴は。



「だよね、だよねぇ!!あー、早く春になんないかなー」



なんて、まだ冬もきてないのに言うから亜矢乃は息を吐いて笑った。



「ねぇ、亜矢乃。ホントにいいの?大倉くんとは…」



真琴は時々そう言って悲しんだ顔をする。



【うん。もう、いいんだよ。わたしたちは、もう終わったの】



真琴に画面を見せた。
< 254 / 348 >

この作品をシェア

pagetop