極上ショコラ【短】
「平気な顔してあんな女に俺を預けたり、目離した隙に元カレと会ってたり……」


「会ったのはたまたまですよ!和也がここで働いてるなんて……」


「呼ぶな」


低い声音と鋭い眼差しに、思わず言葉に詰まる。


「他の男の名前、呼ぶんじゃねぇよ」


篠原はそんなあたしの唇を再び奪って、ドレスの裾から手を入れた。


「……っ!」


突然の動きに驚き、太股をゆっくりと這い上がる大きな手に体がビクリと跳ねたけど…


噛み付くように塞がれたままの唇から漏れるのは、熱を孕んで乱れる吐息だけ。


もちろん、抵抗の言葉なんて出ない。


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