私達は机の落書きから始まった。
 
 
トイレを出ると、お酒と煙草の匂いで、立ち眩みがした。
 
 
倒れるかと思った時、
 
 
私を誰かが支えてくれた。
 
 
…遼平?
 
 
そう思ったけど、甘い香りにではなく、落ち着いた大人の香りがした。
 
 
顔を上げると、彰が私を支えてくれていた。
 
 
「彰……
ごめんね。ちょっと立ち眩みして…」
 
 
私を支えたまま、彰は無表情で
 
 
「別にいい。
 
歩けるか?」
 
 
そう言って、席まで一緒に戻ってくれた。
 
 
分かりにくい人だけど、優しいんだ。
 
 
戻る途中、遼平と目が合った気がしたのは、自惚れだよね…?
 
 
 
 
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