私達は机の落書きから始まった。
遼平を待ってる間、いつの間にか寝ていたみたいだ。
少しの重みで目を覚ました。
「起こした?
ごめん。だけど、風邪引くかと思って」
遼平が私の肩に、ジャージを掛けてくれていた。
ほんの少し、遼平の匂いがした。
甘い香りが…
「あ…りがと。」
ジャージを握り締めた。
「ね、遼平って、香水付けてるの?
前から思ってたんだけど、甘い香りがするからさ。」
私の問いかけに、少し遼平の表情が曇ったように見えたのは気のせいだろうか。
「あぁ…、これな…」
いつもと違う、歯切れの悪い返事。
なんとなく聞いてはいけないような気がした。