私達は机の落書きから始まった。
 
 
「ごめん。
聞いちゃダメだったら、いいよ。」
 
 
遼平の反応を見て、咄嗟に謝ってしまった。
 
 
遼平は、困ったような、寂しそうな顔をさて、
 
 
「菜々ちゃんが謝る事じゃないよ。
 
ただ…久しぶりに思い出して……
 
これ、あいつが好きだって言ってくれたんだけど…
 
ハハ、俺って女々しい奴だよな。」
 
 
舞ちゃん…元彼女の事だ。
 
 
きっと、舞ちゃんの事を思い出したんだ。
 
 
大切に閉まった思い出を…
 
 
私のせいで。
 
 
いつも強気で、何でもないような笑顔でいる遼平が、
 
 
目の前で、今にも泣きそうな顔をしてる。
 
 
そんな遼平を見ていたら、
 
 
自然と遼平を抱きしめていた。
 
 
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