スイートホーム
「私もその子の事は可愛くて大好きだし、梨華とはかち合わないタイミングで未だに交流を続けさせてもらってるんだけど…」
加奈は一瞬躊躇してから続けた。
「この前メールで報告されたのよ。『梨華さん、つい数ヶ月前にできた彼氏と、もう別れちゃったらしいですよ』って」
「………え?」
「『今度こそ本命っぽい感じだったのに、むしろ最短記録で破局を迎えちゃいましたよね』って。それってズバリ、柳田さんの事だよね?」
「あの子、二股だけは今までしたことがなかったからね」
そこで麻美が言葉を挟んだ。
「まぁ、それは相手を気遣っての行動というよりも、前の男に飽きたから次に行く訳で、さっさと関係を断ち切るから、ただ単に交際が被る期間が無いってだけの話なんだけどね」
「…彩希から略奪しておきながら、こんな短期間で別れてしまうなんて……。もう、ホントに私呆れ果ててしまって…」
心なしか加奈の瞳が潤んで来て、それに呼応するように声も弱々しくなって来た。
「えっと…。好意的に解釈するのなら、私への罪の意識に耐えかねて、まだ好きなのに泣く泣く別れた、とか…?」
「いや。あの子の場合、それはないない」
混乱しつつも、私も会話に参加しない訳にはいかないだろうと必死に繰り出した言葉を、麻美は間髪入れず否定した。
加奈は一瞬躊躇してから続けた。
「この前メールで報告されたのよ。『梨華さん、つい数ヶ月前にできた彼氏と、もう別れちゃったらしいですよ』って」
「………え?」
「『今度こそ本命っぽい感じだったのに、むしろ最短記録で破局を迎えちゃいましたよね』って。それってズバリ、柳田さんの事だよね?」
「あの子、二股だけは今までしたことがなかったからね」
そこで麻美が言葉を挟んだ。
「まぁ、それは相手を気遣っての行動というよりも、前の男に飽きたから次に行く訳で、さっさと関係を断ち切るから、ただ単に交際が被る期間が無いってだけの話なんだけどね」
「…彩希から略奪しておきながら、こんな短期間で別れてしまうなんて……。もう、ホントに私呆れ果ててしまって…」
心なしか加奈の瞳が潤んで来て、それに呼応するように声も弱々しくなって来た。
「えっと…。好意的に解釈するのなら、私への罪の意識に耐えかねて、まだ好きなのに泣く泣く別れた、とか…?」
「いや。あの子の場合、それはないない」
混乱しつつも、私も会話に参加しない訳にはいかないだろうと必死に繰り出した言葉を、麻美は間髪入れず否定した。