スイートホーム
デザートまで平らげ、大満足の食事会を終えた私達は店を後にし、再びタクシーで駅へと戻って来た。


「忘れないうちに」と、ずっと代表でお会計してくれていた加奈に、私と麻美は自分が支払うべき金額を渡す。


「いやー、ホント美味しかったよねー」


「満足してもらえた?」


「うん、もちろん!また一つ、私達の御用達のお店が増えたね!今度は他の皆も誘って来ようよ」


加奈の問いかけに笑顔で答えたあと、麻美はちょっと眉尻を下げながら言葉を繋いだ。


「…ただ、このパンパンのお腹を抱えて今から喫茶店界隈まで歩いて行くのはちょっとしんどくない?」


「ん?う~ん…」


「いや、別にそんな大した距離じゃないんだけどさ、何かこう気分的に…」


「じゃあ、買い物は駅ビルの中で済ませちゃおうか?」


麻美の言わんとする事が分かったので、私は先手を打って提案した。


というか、実は私も同じ気持ちだったのだ。


「色々なテナントが入ってるもんね。お互い欲しい物はすぐに見つかると思うんだ。で、各階にベンチが設置してあるから疲れたらすぐに休めるし」


「うん、そうだね。そうしよう!」


「私も賛成。どっちみち、地下のお惣菜買って帰ろうと思ってたし」


加奈はペロリと舌を出したあと続けた。


「休日だし、夕飯はちょっと手抜きしちゃおうと思って」
< 124 / 290 >

この作品をシェア

pagetop