スイートホーム
でも、存在に気が付いているのに知らんぷりして通り過ぎるっていうのも何だか…。
なんてことを一人悶々と考えながら歩を進め、インフォメーションブースに接近したその時。
話を終えたらしい警備員さんがクルリと振り向き、ちょうど斜め後ろにいた私と視線がばっちり絡み合った。
「あ、こ、こんにちは!」
この状態で声をかけないのはむしろ不自然だろうと即座に判断し、私はその警備員さん……小太刀さんに、笑顔を浮かべながら挨拶する。
「今日はこちらで勤務なんですね」
「ああ」
「お疲れ様です。お仕事頑張って下さいね」
「どうも」
小太刀さんはそう答えながら軽く頭を下げた。
相変わらず言葉数は少なく「思わぬ所で知り合いと遭遇した」というシチュエーションのワリには凪の海のように穏やか過ぎるリアクションだったけれど、それがあまりにも小太刀さんらしくて、むしろとても微笑ましく感じた。
「あれ?彩希?」
いつまでも足留めしていたらご迷惑だし、「それでは」と別れの言葉を述べようとしたその時、数メートル先まで進んでいた加奈と麻美が立ち止まり、不思議そうな声音で私を呼んだ。
どうやら二人とも会話に夢中で、私が付いてきていない事に今さらながらに気付いたらしい。
「えっと…。どうしたの?」
「そちらの方は…?」
なんてことを一人悶々と考えながら歩を進め、インフォメーションブースに接近したその時。
話を終えたらしい警備員さんがクルリと振り向き、ちょうど斜め後ろにいた私と視線がばっちり絡み合った。
「あ、こ、こんにちは!」
この状態で声をかけないのはむしろ不自然だろうと即座に判断し、私はその警備員さん……小太刀さんに、笑顔を浮かべながら挨拶する。
「今日はこちらで勤務なんですね」
「ああ」
「お疲れ様です。お仕事頑張って下さいね」
「どうも」
小太刀さんはそう答えながら軽く頭を下げた。
相変わらず言葉数は少なく「思わぬ所で知り合いと遭遇した」というシチュエーションのワリには凪の海のように穏やか過ぎるリアクションだったけれど、それがあまりにも小太刀さんらしくて、むしろとても微笑ましく感じた。
「あれ?彩希?」
いつまでも足留めしていたらご迷惑だし、「それでは」と別れの言葉を述べようとしたその時、数メートル先まで進んでいた加奈と麻美が立ち止まり、不思議そうな声音で私を呼んだ。
どうやら二人とも会話に夢中で、私が付いてきていない事に今さらながらに気付いたらしい。
「えっと…。どうしたの?」
「そちらの方は…?」