スイートホーム
辞表を出したこと、また、二人が別れた事実は私が会社を去るまで誰にも明かさないで欲しいという内容のメールを、すでに優さんに送ってある。
私と同い年の梨華と、今年30才になる優さん。
今から付き合うという事は当然結婚前提だろうし、きっとそう遠くない未来にゴールインする事になるだろうけど、その時にはもう私はここには居ないんだから、周囲がどういうリアクションをしたとしても、もうどうでも良い。
もちろん、優さんが私の最後のお願いを聞いてくれる事が前提の話だけど。
でも、優さんの性格ならその点は心配いらないと思う。
散々悩んだであろう彼からの返信は【分かった。ごめんな】という、たった二言だけだったけれど、彼が約束してくれたからにはそれを守ってくれると信じている。
その答えを確認してから、私は優さんからの電話やメールは着信拒否するよう設定した。
「いや~…。何か、圧倒されちゃったわ」
すると、私と田中さん達のやり取りを少し遠巻きに見ていた先輩方が近付いて来た。
「ごめんね?助け船を出そうかと思ったんだけど、タイミングが掴めなくて」
「あ、いえ、そんな…」
「あの怒濤の攻撃でいつも、気が付いたらプライベートな事を色々しゃべらされちゃってるんだよね~」
「尋問スキル高過ぎだよね」
私と同い年の梨華と、今年30才になる優さん。
今から付き合うという事は当然結婚前提だろうし、きっとそう遠くない未来にゴールインする事になるだろうけど、その時にはもう私はここには居ないんだから、周囲がどういうリアクションをしたとしても、もうどうでも良い。
もちろん、優さんが私の最後のお願いを聞いてくれる事が前提の話だけど。
でも、優さんの性格ならその点は心配いらないと思う。
散々悩んだであろう彼からの返信は【分かった。ごめんな】という、たった二言だけだったけれど、彼が約束してくれたからにはそれを守ってくれると信じている。
その答えを確認してから、私は優さんからの電話やメールは着信拒否するよう設定した。
「いや~…。何か、圧倒されちゃったわ」
すると、私と田中さん達のやり取りを少し遠巻きに見ていた先輩方が近付いて来た。
「ごめんね?助け船を出そうかと思ったんだけど、タイミングが掴めなくて」
「あ、いえ、そんな…」
「あの怒濤の攻撃でいつも、気が付いたらプライベートな事を色々しゃべらされちゃってるんだよね~」
「尋問スキル高過ぎだよね」