スイートホーム
やっぱ就職活動って、尋常じゃなく神経すり減らすよね。


学生時代にも嫌というほど味わった感覚だけど、さほど間を置かずにまたもや同じ経験をする羽目になるとは思わなかった。


……いや。

若さゆえの無鉄砲さで、がむしゃらに動けたあの頃よりも、押し寄せるプレッシャーはむしろ倍増している。


しかも、これ一度で終わる保証なんかどこにもないし。


無事転職を果たすまで、メンタルが持ってくれるかどうか……。


再び「はぁ~、」と深く長いため息をついた所で、ハタと我に返る。


いやいや、弱音を吐いてる場合じゃない。


それが叶った時に、ようやく私は新しい人生のスタートラインに立てるんだから。


何がなんでもやり遂げなくちゃいけないんだ。


無理矢理自分自身に活を入れると、ロッカールームへと戻るべく、私はその場から足早に歩き出した。


今日からやる事目白押しだぞ。


頭の中でこれからの予定を整理する。


まず履歴書を買って、そこに貼る写真も撮って…。


写真はちゃんとした服装じゃないとマズイから、一旦家に帰って、スーツのジャケットだけ持って近くのコンビニにでも行くか。


確か敷地内に証明写真の機械があったハズだから。


今日着て来たブラウスの上にそれを羽織れば、ちゃんとスーツ着用で撮影したようにごまかせる。


そこで履歴書も手にいれられるから一石二鳥だ。
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