スイートホーム
そこから見て左側に管理人室があり、右側の壁に部屋ごとの郵便受けが設置してあった。


この寮はオートロックシステムだけれど、エントランスホールまでは誰でも自由に出入りができるようだ。


じゃないと、ほぼ毎日来るであろう郵便屋さんに対応する為に、いちいちロックを解除する羽目になって、お互いに面倒だもんね。


宅配便の場合は、自動ドアの前にあるインターホンで部屋の住人を呼び出し、不在だったら管理人室で預かってもらうシステムなんだろうな、おそらく。


ただ、先ほど仕入れた情報によると来訪者の受付をするのは9時から18時らしいので、その時間帯に当てはまらない場合、荷物は持ち帰られてしまう。


でも、最初から管理人さんが配置されていない所に比べたら、断然便利だし安心だよね。


しかもドラマなんかで見て憧れていた、「オートロック」だもん。


住み慣れた人にとっては大した設備じゃないのかもしれないけれど、私にとってはこの上なく新鮮でトレンディ感満載で、そんな場所に住めるなんて、もう今からウキウキワクワクが止まらない。


「はい、どうぞ」


「またまたお邪魔します」


旦那さんが管理人室のドアを開け中へと促して下さったので、そう断りを入れながら入室した。


入口すぐ横は小窓付きのカウンターになっていて、用がある人にはまずそこから声をかけてもらうようだ。
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