甘い心はあなた一色
「ほら、わかったんなら行くよ。クリスマスくらい、外に出かけたいだろ?」
「う、うん」
あたしったら何してるんだろ。
いつもいつも1人で暴走して。
少しは反省しなきゃだめだよね、まったく。
「ねぇっ織くんケーキ!」
ひとしきり街を歩いていろいろ見て回って、気づけば夜。
ケーキ屋さんの前で、あたしは織くんの手を離し、しゃがんでショーケースの中を覗き込む。
クリスマスということもあって、たくさんのカラフルなケーキが並んでる。