甘い心はあなた一色




彼方をベッドの下に突き落としちゃったのね……。



首根っこを離されたあたしは、ベッドの上で土下座。



うん、これも見慣れた光景。



「何回目かなーこんなことするの」



「う゛、ご、ごめんね?寝ぼけてて……」



「それも何回目かな、聞くの」



笑顔、怖いです彼方さん。



「ごめんなさいぃぃ!!」



毎朝起こしにきてくれる幼なじみの彼方を、何度突き飛ばしたことか。



だから頭の上で両手を合わせて、必死で彼方に謝るあたし。


端から見たら、滑稽だよね……。



でも本気で謝ってるよ?



わかってくれるよね、彼方?




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